ご好評をいただいている『大事なこと、ノート』、第5刷を発行しました。
今回は大幅改定。60ページあったコンテンツをスリム化。
エンディングノート的な要素を、すべてカット。
死後のことより、生ききるためのノートに切り替えました。
◎終活の要素は全面カット
『大事なこと、ノート』はエンディングノートではなく、
後半人生を生きていくためのノートであることは
今までもいってきました。
しかし4刷までは、流行に流され中途半端でした。
エンディングノート的な要素を捨てきれなかったのです。
今回、以下の項目はカットしました。
▼私の家族▼私の親族▼私の家系図▼親族の命日▼私の友人・知人
▼葬儀についての希望▼お墓と供養の形▼ペットについて▼デジタル終活
つまり「お葬式用」になる部分は省いたということです。
終活ノートなら、市販品が多数出回っています。
葬儀屋さんに行けば、無料のノートが置かれていますし。
「いざときノート」的な要素は、そちらをご利用ください。
◎100歳人生に必須の項目
残したのは、以下の項目です。
100歳まで安全に生きるために、必須の項目のみです!
▼年金▼預貯金▼ローンや借金▼株や有価証券▼生命保険▼不動産
※兵糧(老後資金)が尽きないよう「現状」を把握するためです。
▼私の健康と病気に関すること
※適切な治療を受けるために必要な情報を提供するためです。
▼終末期医療への対応(「延命」をどうする)
※安易に「延命拒否」などと言わず、死生観を突きつめましょう。
▼独り身対策
※家族がいる人でも、半数以上の人が最後はひとりになる時代です‼
▼介護について
※施設入所は視野に入れておく。そして認知症を甘く見ない。
▼家族信託と成年後見
※認知症対策の2つ方法。選択を誤ると晩年が不幸です。
▼遺言について
※迷いましたが、入れておきました。家族の絆をはかる指標として。
◎節税対策なんか必要ですか?
今まで私たちがしてきたのは、コレでした[下のイラスト]。
とてもトンチンカンだった、と思いませんか?
多くが、時流に流され「必要」と思い込まされてきたことです。
あるとしても資産1億円程度の私たちに、節税対策は必要ありません。
相続税は、あなたが想像しているような高額にはならないからです。
<参考>★相続税は高くない‼ 遺産1億、対策なしでも税率は4%切る
◎超高齢対策がスッポリぬけている
こういうことではないか、と思うんです。
「大事」と思ってしてきたことは、みな自分の死後のこと。
余計な事ばかり心配して、生きるための対策がゼロでした。
80歳―100歳までの生き抜く対策がポッカリぬけています。
つまらないことにお金を回し、老後資金をわざわざ手薄に。
今やるべきことと、真逆のことを私たちはやってきたのです。
少しばかりお金に余裕があっても、節税策などすれば自分を危険にさらします。
終活ブームの「お葬式」や「お墓」のことも、本当に大事でしたか⁉
◎第5コーナーはどしゃ降り⁉
私たちの老後はそんなに、計算できて「安心なもの」でしょうか。
人生80年どころか、今は100歳時代です。
80歳まで元気で、私のセミナーを聞きに来てくださるような人も
100歳まで生きるとすると、空模様は変わります。
『認知症の家族を守れるのはどっちだ⁉ 成年後見より家族信託』
という本の「まえがき」に、私はこのイラストを使いました。
400mトラックを想像してください。
第4コーナーを回って、まさにゴール。80歳‼
それでおしまい、になりますか?
80歳女性の平均余命は11.82年あります‼
(実際はもっと長いというのが定説です)
「第5コーナー」は、実際に、現実的な話なんですよ。
◎認知症なら預金凍結!
お金の不安に加え、さらに「認知症」です。
今の銀行は、お客様(預金者)が認知症と分かれば、口座を凍結してしまいます。
特に「定期預金」にはご注意を。
あなたが認知症になれば、銀行は解約させてくれません。
普通預金でさえ凍結される恐れ大、です。
一度凍結されれば、解約できるのは後見人だけとなります。
後見被害、後見トラブルについて今は説明しませんが、普通の家族はこの制度を使ってはいけません。
認知症という人生後期に発症するこのありふれた病気は、多くの場合、本人に、家族に、災厄をもたらします。
病が重いからではありません。
「意思能力を喪失した」と思われることの影響が、お金や財産に直結してしまうからです。
健常な時には、世の中、「契約」で成り立っていることに何の問題もありません。
でも、買い物だって、預金だって、契約なんですよ。
認知症になると、「契約能力を失った」とされてしまうのです。
だから銀行や郵便局で自分のお金が動かせない。
そこから救済できるのが「成年後見制度」とされているのですが、そのツケは大変大きい。
国が作った制度なのに、ネットには「後見被害」「後見トラブル」という言葉があふれています。
◎95歳になれば8割が認知症
「私は認知症にならない」とあなたは思っているでしょうね。
厚労省の委嘱を受け実施した専門家の「年齢別認知症発症率」の推計を紹介しましょう。
グラフにしたので、見てください。
85歳以上の人になると、認知症になる確率は4割を超えます‼
90歳では6割、95歳で8割。
70歳までは2%なのに、そこから25年も生きてしまうと、5人に4人までが認知症になってしまうんです。
脳にも寿命があります。
個人差はあっても、確率的な事実はくつがえせないということなんです。
95歳までもし私が生きていれば、私もボケているでしょう。
もはや「私は認知症にならない」なんて、誰もいえません。
夫婦は2人ですから、85歳以上のご夫婦のどちらかは「認知症」トラブルに見舞われるということになる。
これが、人生第5コーナーの現実です。
◎終活目線より動かせるお金を確保
「生前贈与なんかするな!」と、私が野暮なことを言う理由、おわかりになりましたか?
子の相続税の心配をするお人よしは、もうやめましょう!
その前に、自分の心配をしなければ。
『大事なこと、ノート』のしょっぱなで、▼年金▼預貯金▼ローンや借金▼株や有価証券▼生命保険―とお金のことばかり書いてもらう理由は、相続する人のために(親切にも)遺産目録を書いてあげているわけではないのです。
そんな“終活目線”は捨てましょう。
人生第5コーナーを生きるための“兵糧の量”をしっかり確認してください。
確認したら、定期預金や定額貯金は元気なうちに、必ず現金化してくださいね。
動かせるお金にしておくんです。
あなたに認知症の兆候が出てくれば、凍結されて下ろせなくなりますから。
高齢者がお金を持っていれば、今度は詐欺や悪徳商法、不穏な儲け話(節税商品もそのひとつ)に引っかかる可能性が出てきます。
ですからお金は自分で持たず、信頼できる人に預けてください。
◎絆がなければ専門家に相談を‼
あなたの周りに「信頼できる人」はいますか?
わが子でも、友人でも、他人でも、士業の先生でも。
老後に必要なのは、お金と、人とのきずなです。
お金がなければ老後は苦しいし、家族とのきずながなければ不安でしょう。
『大事なこと、ノート』は、この2つの大事を確かめるために書くんです。
第5コーナーに突入すれば、人は誰しも、自分を頼みにすべきではありません。
頼みとする自分自身の意思・判断能力がいちばん頼りないわけですから。
『自分には、そのように頼みにする人はいない』
と、思うなら、あなたは今すぐ専門家を訪ねるべきです。
ひとり暮らしなら、なおさらです。
◎静岡県家族信託協会がお聴きします
『大事なこと、ノート』は、そのことに気づいてもらうためのノートです。
静岡県家族信託協会は、あなたの相談にお答えします。
手紙かメール、または相談にいらしてください。
電話ではお答えしません。
あなたの「大事」を電話で聴いて、簡単に答えを出すほど軽い問題ではないと思いますので。
◎『大事なこと、ノート』はコチラからお申込みください(無料)。
静岡県家族信託協会
ジャーナリスト石川秀樹(相続指南処、行政書士)
■■ 静岡県家族信託協会ホームページ ■■
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